我々日本人が思うより武士道精神(Samurai Spirit)は世界から強い関心を集めている。「仁・義・礼・智・信・忠・誠」に基づくこの精神は、自らと向かい合う心の強さを表すモノであり、自己規律を「美」としている。欧米のそれとはまったく異なる日本の美意識が世界に認められつつある。
日本特有の美学である武士道精神を、日本でも欧米でもなく、中国のメーカーであるDovpoがアトマイザーで具現化させた。武士道精神が世界に広く浸透してきている証拠だとは言えないだろうか。
Dovpo BUSHIDO II(武士道Ⅱ) PURE FLAVOR RDA を買いました。
径 | 25mm |
高さ | ポジピン除くドリップチップ込み37mm or 40mm(実測) |
エアフロー | ボトム吸気サイドエアフロー |
デッキ | 2ポスト 4ホール |
「仁」は情けを表し、たとえ敵でも相手に情けをかけること
箱に大きく“武士道”と描かれている通り、このRDAは武士道精神に溢れており、単品RDAにも関わらず、なんと2種類のチャンバーが付属してくる。我々ユーザーはどちらかと言えば、Dovpoの敵である。その我々に対してDovpoは情けをかけたのである。「お好みでどうぞ」悔しいが、なんかうれしい。
「義」はフェアプレイを表し、不正行為で勝ち得た勝利は称賛しないこと
ドリップチップ、チャンバー、デッキで成り立つRDA、シンプルな構成である。「チャンバー2種類付けるなら、デッキも2つ付けといてくれよ」あなたはそう考えたかもしれない。しかし、それはフェアではない。34ドルは1台のお値段なのである。そう、2台のお値段では決してない!BUSHIDO II RDAは我々に義の心を求めている。
「礼」は他人に対する思いやりを表し、相手に見える形で表現すること
説明がなくとも理解できるだろう。“4ホール”はDopvoが我々に見せたかった思いやりの心である。コイル足1本につき、ひとつのホールが用意されている。コイル足2本をひとつの穴に固定させる苦労は、ベイパーの誰しもが経験している。
デッキ中央部に帽子のようなパーツがくっついている。BUSHIDO II RDAはボトムにエアホールが設けられており、そこから入ってきたエアはデッキ中央部を上昇、この帽子にぶつかって左右に吹き出される。そのエアが噴出された先にコイルがある、というわけだ。これこそ「礼」の精神である。たぶん。
「智」は物事の本質を見極め、常に切磋琢磨し、より良い手法を得ようとすること
2つのチャンバー各々を下から覗いてみる。背の低いチャンバーの天井はドーム型を描いており、背の高いチャンバーはなぜか余計な突起物が出ている。
余計な突起物の理由はこれだ。背の高いチャンバーはトップをオープンさせることで、リキチャを簡単に行うことのできる構造にしてある。扉を閉じておくために中央の突起物は必要不可欠なのである。
背の低いチャンバーは天井をドーム型にして味を求めた。背の高いチャンバーはトップを扉型にして利便性を求めた。Dovpoは性格の異なるチャンバーを切磋琢磨させることで、ユーザーにより良い環境を提供してきたのである。まさに「智」の精神でなのである。たぶん。自信は無いけど。
「信」とは信じる強さを表し、相手を信頼すること
BUSHIDO II RDAにはこのように描かれている一枚の紙が付属している。これはデッキを横から見た絵であり、〇印はコイルの設置位置を示している。ユーザーを信じているなら、このような紙はいらないだろう?あなたはそういきり立つかもしれない。
違う、断じて違う!「ボクは君たちを信じているよ。左の絵や真ん中の絵なんて選択するわけがないじゃないか。君たちは右の絵のようにビルドするはずだ。わかっているよ、ボクはそう信じている。」このように受け止めることさえできれば、あなたも「信」の精神が理解できるはずなのである。
そろそろ、ぬかよろは無理やりのこじつけに疲れを感じ始めている。
「忠」は自発的忠誠心を表し、これは強制されるものではないこと
Dovpoが示した信の精神に応えるように、私はエアホールの真横にコイルを設置した。カンタル単線マイクロ デュアルで0.5Ωだ。このコイル設置は強制されて行ったものではない。私はDovpoの求める「忠」の精神を具体化したかっただけである。
ぬかよろは自分がなにを言っているのか、完全にわからなくなってきている。
コットンを詰め過ぎているように見えるが、そうではない。
BUSHIDO II RDAはエアホールの開閉機能は持ち合わせていない。常に全開、常に爆煙だ。ゆえににコットンがやけに早く乾く。ドライヒットのリスクを最小限に留めるにはこれくらいのコットン量が必要なのである。強制はしない。「忠」の精神は他人に強いられるものではないのだから。
こじつけもここまでくれば、もうどーでもよい気持ちになってくる。
背の低い方のチャンバー
背の高いチャンバー
「誠」は言+成=言った事を成すといった意味があり、一度でも口にしたことは命がけで守り、守れなければ死をもって償うということ
もう無理だ。武士道精神と絡めたシナリオには無理があった。記事全体の構成も考えずに書き始めたぬかよろのミスである。そもそも、アトマイザーごときに武士道精神を反映させようなどと思うメーカーなどあるはずがないではないか。漢字好きの欧米人にそれらしく見えるようにしたかっただけだ。
そしてこんなTシャツを「It's COOOOOOOL!」と着こなす欧米人に売れてしまうのであろう。
あとがき
BUSHIDO II RDAは、同じDovpoのの1VP RDA同様、エアフローホール開閉の機能がありません。24Wで吸ってみましたが、スッカスカ。常にエア全開ですので、いつもの調子でズオオオオッと吸ってしまうと、爆煙と一緒に味は飛んでしまいます。
50W程度、なるべく出力を上げてやり、心持ちゆったりと吸うことを心がければおいしいミストを味わうことができます。多くのミストを発生させ、それをゆっくりと吸い込めばよいわけです。めちゃくちゃ味が出るというわけではありませんが、爆煙と味の両立したVAPEを楽しむことができるRDAですね。
メカで使っても大丈夫ですよ。
周りから見ればVAPEは不審物。利用者のモラルが試されています
ニコチンは毒物。取り扱いは法律に沿い、細心の注意をもって