クローンメーカーはそろそろヤバいのでは?
パチもんが氾濫するVAPE界。クローン製品については様々なご意見があることは存じていますが、ここでその正否を云々することはいたしません。私の考え方については記事にしたことがあります。1年以上も前のモノですが、今でも変わっていません。もしご興味がございましたらお立ち寄りください。
【VAPEあれこれ】Authentic or Clone?
最近、パチもん屋さん達はクローン製造だけではやっていけなくなっているんじゃないかと思ったりします。第一の理由が「中国メーカーの発展」。ここ1、2年における中華オーセン品の品質向上は目覚ましいモノがあります。良質で安価な製品がたくさん。わざわざクローンを買わなくても手軽にオーセン品を手に入れることができる環境になりました。
第二の理由が「ネタ切れ」。良いモノがたくさん世の中に出てきたことから突出して売れるハイエンド製品が少なくなってきたのではないかと。ようするに、真似さえすれば売れるアトマイザーが減ってきたのではないでしょうか。最近、ハイエンドでもない中華オーセン品のクローンが増えてきたように思えませんか? Dead Rabbit等マスプロ品をパクったところでどーなるというのでしょうか。ネタ切れは明白ですね。
業界が発展する道筋はどこもけっこう似通ったものです。日本の自動車業界もそうでした。パクりから始まり今があります。パチもん屋さん達もそろそろ正規メーカーに鞍替え(もしくは閉店)しなくてはいけないタイミングかもしれませんよ。
Penodat MTL Atomizerっぽいモノを買いました。
クローンです。模造品です。パチもんです。Coppervapeさんというパクリ屋さんががんばって真似ました。
径:22mm(ホントは23mm)
高さ(ポジピン除く):67mm
タンク容量:4ml / 5.5ml
全長7cm程度の長尺RTAです。こういうのってGTAって言うんでしたっけ? Mad Dog GTAやSiren 2 MTL RTA GTAと同様、チャンバーが宙に浮いています。なかなかかっこいいアトマイザーですね。
オリジナルの作り手はPENODATというトルコのメーカーさんです。「₺190,00」の値札が付いていますね。あれ?190トルコリラ? 3,500円くらいってこと? 中華オーセン並みの価格ではないですか。https://www.penodat.com/
各々のパーツの精度は悪くありません。Coppervapeってヘタするとオーセンよりカチッと作ることがありますからね。なにを作っても無味無臭なマスプロ品っぽくなってしまう点はCoppervapeさんの良いところでもあり、悪いところでもあり。
ドリップチップは510サイズ。内径の異なる2つのドリップチップが付属してきます。右側のドリチは内側にリキッド溜まりができやすくて不快でしたので捨てました。
トップキャップには縦溝が掘られており指に掛かりやすくなっています。このあたりの組み付け精度はいい感じですね。トップフィルという点も二重丸、リキチャにストレスはありません。
タンクも2種類付属してきます。ひとつはガラスタンクで内容量は4ml、もうひとつは白濁のPCタンクで内容量は5.5ml。PCタンクのほうは太めでかっこ悪いので捨てました。
チャンバー天井はまっ平。もう少し傾斜があればと思わないこともないですが、これはこれで仕方のないこと。Clone Penodatのスマートさはこのチャンバーの見ためからくるところが大きいんですよね。天井を傾けてしまうと、外部から見た印象も変わってしまうでしょう。
デッキ真ん中に鎮座するゴールドのパーツ。これはエアホールなのですが、取り替えることでドローの重さの調整が可能になっています。パーツの側面には指が掛かりやすいようローレット加工が施されてはいますが、狭い場所での作業となりますので脱着は少し手間かもしれません。
付属してきたエアホールパーツは3つ。左から右へかけてエアの取り込み量が増えていきます。
クローンアトマイザーは底面のロゴ等エングレーピング加工が省略されているモノもありますが、今回のClone Penodatにはシリアルナンバーまで刻印されています。
ポジピンの出っ張り具合はこんな感じ。
マイクロコイルを作って設置。抵抗値は約0.8Ω。
Kayfun V5やDoggy Styleとよく似たデッキ構造です。ワイヤーが逃げないようネジ横に壁が設けられています。この手のデッキはコイル足をネジに巻き付けて余りをカットしてやるだけですのでとても簡単。ボーッとしながらでもできるところがいい。
コットンをコイルに通してジュースホールへ落とし込んでやるわけですが、ここでコットン足はあまり梳いてやらない方がいいと思います。なるべくボリュームを持たせてやった方がいい。
リキチャホールもそこそこ大きくチャージはとても楽ちん。中にはユニコーンボトルの注ぎ口が入らない大きさのホールを持つアトマイザーもありますが、そんなアトマはこの世から消えてしまえ。
エアホールは一ヶ所。大口タイプ、小穴タイプを選択することができます。ローレット加工で指に掛かりやすく、MODと圧着させられてもいないので、エアフローリングはMODに載せたままでもスムーズに動かすことができます。
iStick Pico75に載せてみました。デッキ真ん中のエアホールパーツは径が最小のモノを利用、シングルコイル0.8Ω、出力18W・・・・
・・・・おっもっ!エアホールミニマムだと吸えたものではありませんね。ぎゅうぎゅうに重い。全開にしていても十分MTLができる重さです。食感も味の乗り方もSiren2 MTL RTAによく似ています。Siren2はエア量を増やすと雑な食感になりがちだったのですがClone Penodatはエアフローリングがどこの位置にあっても素直な口当たりを感じさせてくれます。まともに吸えれば満足度の高いRTAなのではないでしょうか。
気になった点が2つ。
まずClone Penodatは22mm径アトマイザーではない点。たしかにガラスタンクは22mm径だったのですが、エアフローリング周りは23mm近くあります。どうもPico75に載せにくいと思った。Picoに載せる方は電池蓋を傷つけないようご注意を。
次にこれ。
あ゛あ゛あ゛、漏れる漏れる・・・このタイプのデッキでさえ漏らしてしまうとはさすがぬかよろというべきか。
Clone Penodatはリキッド供給口であるジュースホールが異様にでかい。漏らさないためにここはコットン足できっちり塞いでおかないといけない場所なのですが、それをしようとするとそこそこのコットンボリュームが必要になります。コイル内径が3mm以上あると必然的にコットン足のボリュームも足りるのですが、2.5mm径以下だと危ない。コットン足は梳かずにギュギュッと詰めてやることをおすすめします。そこそこ詰め込んでも供給不足にはならないもんですよ。
デッキ中央のエアホールパーツは5つ穴のモノに交換。エアホールを全開にして18Wで吸ってみます・・・・
・・・・これこれ、これですわ。私はMTLも可能なドローの重さで力一杯DLするのが好きなんです。グイーッと吸って喉奥にミストを当ててやる感じでやるとととてもイイ感じ。タバコ系リキッドをこうやって吸ってるといつも幸せな気分になれます。Siren2でこれやると今一つなんですよね。Clone Penodatはよくできてる。
最初に2度ほどリキッドを漏らしてしまいましたが、必要なコットンボリュームを把握して以降それは無くなりました。期待値がそれほど高くなかったと言うこともあるのでしょうが、今は意外と使えるアトマイザーだと思っています。
さて、Coppervapeさんはそろそろオリジナルのアトマを出して見せてちょうだい。